そう言われたあたしたちは顔を
見合わせて、お父さんの側に近寄った。
「お父さん…本当にありがとね」
「あらためてまたうかがいます。
体に気をつけてください」
それぞれあいさつをしたあたしたちは
お父さんにお辞儀をして高嶋を追いかける
ために病室を飛び出した。
高嶋に追いついたのは駐車場。
「高嶋っ」
車に乗る寸前だった高嶋はあたしの声に
気付きこっちを向いた。
「お前ら…」
高嶋は車に乗るのを止め、
こっちに向かってきた。
「今さら負け犬に何の用だよ」
「…ありがとう」
だるそうにパーカーのポッケに手を
つっこむ高嶋にあたしは小さく
そう言った。
「あたしのこと好きになってくれて
ありがとう」
高嶋のことは…今でも好きにはなれない。
けど…誰かが自分のことを好きに
なってくれるなんてすごいことだから。
「俺も…サンキュー、高嶋」
「は?何が」



