あたしを抱きしめる腕に力が入る。
「あいつ立場逆転とか…俺の方が
いろいろと有利とか言ってきて…
めちゃくちゃムカついた」
高嶋がそんなこと…。
「だからさ…なんか…頭混乱しちゃって。
いてもたってもいられなくなって」
そう言いながら自分からあたしを
離した光輝。
「本当は認めてもらえてからって
思ってた。
でも…高嶋の側に雪がいるって知ったら
やっぱり我慢できなかった」
「光輝?」
我慢って…。
「覚えてる?俺が言った言葉」
「え?」
「雪が宮さんに引き取られた日…
俺が雪に言った言葉」
引き取られた日…あの日?
≪これ以上我慢はできない≫
あ…。
≪今夜覚悟しといて≫
思い出した瞬間光輝の顔を見た。
…真剣な目。



