「はい」
「そうか…それなら芸能界をやめなさい」
え?
「宮さん!?」
あたしの後ろにいた高嶋が驚いた。
「どうしても婚約を断るなら
芸能界をやめなさい」
急なことにあたしも高嶋と同じように
驚いた。
でも…。
「そんなこと…」
「分かりました」
「愛莉!?」
横で騒ぐ高嶋とは逆に冷静なあたし。
「それで婚約しないですむなら
喜んでやめます」
静かにそう言った。
「いいのかよ愛莉!」
「別に?…モデルの仕事は大好きだけど
元々どうしても入りたくて始めた
仕事じゃないもん。
高嶋と婚約しないですむならやめたって
かまわない」
それだけ高嶋とは婚約したくない。
「それじゃあ事務所に連絡しといて
ください。失礼します」



