「あ、はい。すぐ行きます」
あたしは開いていた教科書とノートを
閉じて席を立った。
「なんであんたもついてくんのよ」
「いいだろ?気にするな」
リビングへ向かうあたしの後ろを
ついてくる高嶋はそう言った。
高嶋にかまわず螺旋階段を降りて
リビングへ入る。
「おぉ、愛莉」
「何ですか?」
笑顔の宮さんに無表情で答える。
だいたい想像はつく。
宮さんがあたしを呼んだ理由。
「そろそろ婚約してくれないか?」
ほら…やっぱり。
「それならお断りします。
好きでも無い人と結婚なんて出来ません」
そう言いお辞儀をして部屋に戻ろうと
した時、
「待ちなさい」
呼び止められたあたしはその場に
立ち止まった。
「どうしても…嫌だと言うのか?」



