その時…丈に抱きしめられてると
気がついたのは少し経ってからだった。
丈に抱きしめられてるあたしは
無意識に丈の背中に腕を回してた。
涙が止まらなくて、泣きすぎたせいか
意識も遠くなってきた中で丈の声。
「愛莉…好きだよ」
それに必死に答えるように、
「…あたしも…丈が…好き」
自分でもどうやって口が動いたのか
分からないぐらい無意識に出てた声。
あとになって思い出したら
すごく恥ずかしい。
いつのまにか自分のベッドに
横になっててベッドの横では
居眠りしてる丈の姿。
大好きな人。
想いが伝わった人。
…こんなに胸がいっぱいで…幸せで…。
何もいらないほど。
本当に…そうだったのに。
あの日…あたしは闇に落とされたんだ。
丈から告白されて、
あたしもそれに答えた。



