「ん?…あぁ愛莉ちゃん。おはよう」
「宮さん…」
新聞をたたみながら笑顔の宮さんを
あたしは少しにらみつけた。
「怖い顔をしないで。
一緒に朝食を食べよう」
自分の向かいの席に来るよう指示し、
あたしはそれに従い席に座る。
「…どういうつもりですか」
「何がだい?」
「あたしをここに連れてきて何を
考えてるんですか?」
「何も考えちゃいないよ。
君を引き取ったから連れてきた。
ただそれだけだよ」
井上さんが運んできたコーヒーを
口にしながらそう言う宮さん。
「あたしの荷物どこですか…」
「愛莉ちゃんも早く食べなさい?
今日はSevenの撮影だろ」
「質問に答えてください!!」
ばんっと机を叩き立ち上がった。
「あらあら愛莉さま。
女性がそんな大声を上げては
いけませんよ?
ほら、座って朝食を召し上がって
ください」
お皿ののったおぼんを持ってきた
井上さんはあたしにそう言いながら
お皿を並べる。



