え…なんで?
こんなの台本に書いてないし…
監督だって…。
そう思ってちらっと監督を見るけど
カットの声をかける素振りは無い。
仕方なくそのまま続けたあたし。
「はいカット!!」
監督のその声ですぐに高嶋から離れた。
「高嶋!何すんのっ…」
「監督。今のとここれでいいですよね?
なんかこっちの方が気持ちが伝わるって
いうか」
あたしの言葉を無視して監督の方を
向く高嶋。
「う~ん…」
高嶋の言葉にモニターを見つめて
目を閉じ、少し考え込んだ監督。
けどすぐに顔をあげ、
「そうだな。今のはこれでいこう」
と笑顔になった。
「それじゃあ次のシーンいきます。
場所を移動しますので!」
スタッフの声でぞろぞろと移動をする。
「今のでいいんだって?」
目を見開いて固まっていたあたしの
顔を覗き込んで得意げに笑う高嶋。



