「いや、それなら別にいいんだ。
あいつが相手なら俺は諦めるよ。
あいつに勝てるわけないし?じゃあ!」
そう言って顔に似あわず
爽やかに去って行った。
いやっ!待って!
あたしが丈と付き合ってる?
それもしかして噂とかになってんの?
でも…しょせん噂だもんね。
「噂じゃあ意味ないもん…」
「何が意味ないの?」
え…え!?
後ろから聞こえた声に振り返ると
そこにはぽっけに手を突っ込んで
眠そうにあくびをしながら
あたしを見てる丈がいた。
「えっ?ちょっ…何が?」
「はっ…あわてすぎでしょ」
もしかして…聞いてたの?
何も言えないでじっと突っ立ってる
あたしに丈は不思議な顔で聞いてきた。
「何が意味ないの?」
「えっ?」
「何が?」
「…ううん?何でもない」



