「…渡部さん…歌いま~す。どうぞ…」



やる気なさげにそう言う光輝に続いて、



「はいっ!…………」



ばたんっ



勢いよく返事をした渡部さんは
いきなり倒れた。



「きゃあ!渡部さん!?」



「しょうがないわね…渡部さん運んで」



香奈さんの指示で部屋の隅に
寝かされた渡部さん。



その時、



「こんにちわ…じゃなくてこんばんわ~」



部屋に入ってきたのは滝さんと瞳さん。




「光輝から聞いてきたんだけど…
あれ?渡部さん倒れたの?」



「…みたいです」



いつもの姿からは想像できな渡部さんの
酔いっぷりにひきつった顔のまま
答えるあたし。



「そういえば…雪ちゃんドラマおつかれ。
香奈さんもおつかれさまです」



「あ…ありがとうございます」



「ありがとう、瞳ちゃん。
それにしてもずいぶん大きくなったわね?
今何ヶ月?」



「7ヶ月です」