そんなある日、驚いたことが起こった。
滝さんが男に戻った。
突然…メイクもせず、ヅラもつけず、
服装も男に戻って仕事場にやってきた。
初めて見る滝さんの男バージョンは
本当にかっこよくて…。
正直光輝よりもずっとイケメンだった。
今は5月で滝さんが男に戻って
1ヶ月以上経つのに驚いてばかり。
「そういえば…滝さんの本名って何?
滝沙耶って当然偽名でしょ?」
キッチンでお皿を洗ってたあたしは
テレビを見てる光輝に尋ねた。
「忘れた。男でも女でも滝さんだったから
名前で呼んだこと無いし」
「そっか~…何なんだろう…」
Plululu…Plululu…
はてなが浮かぶあたしの言葉を
さえぎるように鳴り響くあたしの携帯。
「雪、携帯なってるぞ~
えっと…桜園から」
「もう!勝手に見ないでよ!」
タオルで手を拭きながら光輝に近づいて、
携帯を手に取った。
「俺は父親…?」
「何?」
「別に」



