光輝の中でうなずく。



「でも…モデルだって
簡単じゃないだろ?」



「…?」



「スタッフはブサイクでも太ってても
腕がよくて知識があれば仕事は来る」



「う…ん」



「けど、モデルは違う。
モデルっていうのはみんなの
お手本じゃないといけない。
スタイルだって維持しなきゃいけないし
美人じゃないと仕事はとりにくい。
それに…スタッフとかは甘い物とか
ばくばく食えるけど、
モデルは売れる為には食事制限だって
しなきゃいけない。
そのぶんストレスがたまってイライラ
することがあるだろ?
けど、仕事のために…夢のために
みんな頑張ってる…
モデルだってちゃんと頑張ってるだろ?」



「…分かる…けど」



「雪はどんだけ食っても太らない体質で
食事制限はしてないけど、
モデルになる前よりもスキンケアとかには
気を使うようになっただろ?
雪だって努力してる」



「そう…かもしれない…けど」



「けど?」



「でも…やっぱり支えてくれてる
人達の方がすごいよ…。
モデルはちやほやされていい気持ち
だけど、スタッフさんたちは
そんなことないでしょ?」



「…別にいいんじゃねぇの?」



そう言ってあたしから離れた光輝。



「世の中にはカメラにうつって輝ける人。
それを支える人がいるだろ?」