ドレスの裾を持ちながらスタジオに
向かう。
「雪ちゃん可愛い~!」
「本当にお姫様みたい。
光輝くんびっくりするんじゃない?」
「あはっ…そうですかね?」
…いいのかな…。
でも…もう準備してるし…時間も…。
「それじゃあ雪ちゃんスタンバイ
お願いします」
「あっ…」
でも…やっぱり…。
この衣装は違う。
「あの!瞳さん」
そばにいた瞳さんに駆け寄った。
「…何よ」
「この衣装…違うのにしませんか?」
「はぁ!?あんた何言ってんの」
「今回の企画のイメージとは
違うと思うんです」
「あんたは黙ってなさいよ」
あたしの話には聞く耳もたずで
腕を組んだ。



