Seven...YUKI



「でも、無理やりキスでもされたら?」



え…。



「もしそれを須川が見てたらどうなる?
お前が何を言ったってそんな場面を
見たら…もし、お前にそんな気が
少しもなくてキスしたとしても
ああいうタイプの女はすぐに
怒りにかわるんだぞっ!」



「…そんなの…あるわけないっ!
先輩はすごく優しいもん!
あたしだって…相田先輩に気をつければ
いいことじゃん!」



「お前は女だ!」



びくっ



丈のあまりに大きな声にびっくりした。



「どんなにお前が強くてもしょせん
女の力はけして男にかなうもんじゃない。
無理やりさられたらそれで終わりだぞ!」



そんなこと…。



「あんたが…あんたが知ったようなこと
言わないでよ!」



あたしはそのまま丈の腕を振り切って
走った。



後ろから丈の声が聞こえるけど
そんなの聞こえない。



もし、相田先輩になんかされても
きっと実花先輩は分かってくれる。



絶対大丈夫…。



「よしっ…落ち着いた」



先輩との待ち合わせまで少し
時間があるなぁ~…。