「…」
よしっ。
やっとおとなしくなった丈を手当てした。
「これで大丈夫」
「おうっ…さんきゅー」
へぇ…お礼言えるんだ…ってか。
「…けんか?」
「あ?…関係ねぇよ」
「やめなよ、そんなこと」
「うるせぇ!さっさとどっか行けよ」
何こいつ?
手当てしてあげたのに…。
「お母さんとお父さん。
あんたのために頑張ってるのに…」
そう呟いた時、
あたしは丈に押し倒された。
「ちょっ!何すんの…」
「知ったような口聞くんじゃねぇよ」
え…。
「母さんと父さんが頑張ってる?
そんなわけねぇだろ」
「なんでそう決めつけんの?
園長先生にそう言って
あんたを預けたって…」



