「暗…暗くて…寒くて…怖くて…」
「分かった…。ごめん。
追い出してごめん。だからもう泣くな」
「ふぇっ…」
「怖かったな。もう大丈夫だから。
俺が守ってやるから」
守ってやる。
その言葉がどれだけ嬉しかったか。
あたしには…温かすぎて。
あたしはそのまま泣き続けた。
どかんの中にはあたしの鳴き声だけが
悲しく響いてた。
「落ち着いたか?」
「…うん」
あたしは鼻をすすりながらうなずいた。
「じゃあ帰るぞ」
「はい」
あたしはその人に続いて立ち上がって
どかんの中を出た。
男の人に温められた体も
まだ完全ではないらしく、帰り道にも、
「…くしゅん」



