そう言って電話を切った。
あの人が帰ってきたら
話してみよう。
明日にでも施設に行けたら行って、
…ここに預かってもらいたい。
することもないしここは地元じゃないから
どこに何があるかも分からない。
家のことをしてあげれたらいいんだけど
勝手に人の家のものかき回したら
変に思われちゃうから何も出来ない。
けどあの犬にはご飯をあげた。
名前が分からないから
わんこ…とか、わんちゃん…とかしか
呼びようがなかったけど
だんだん仲良くなって1日中
犬と遊んだりテレビを見たりしていた。
…あの人遅いな…。
もう8時だし…。
朝だって早かったからもうそろそろ
帰ってきてもいいころなんだけどな。
その時、玄関のドアが
勢いよく音が聞こえた。
あたしが振り返ると同時に
リビングに入ってきた男。
「あっ…おかえり」
話さなきゃ…。
ここに置いてくださ…。



