長い廊下を、1人で歩く。うん、寂しい。
「広すぎんだろ、この学校」
そう呟きながら蹴った足は、虚しく空を切った。
自分のクラス〃1-2〃が見えてきた。
廊下の生徒用の棚にサブバッグを置き、ガラガラと教室の戸を開ける。
最初に目に入ったのは、目まぐるしく動き回る生徒たちだった。どうやら提出物を出したり、忘れ物をして断ったりしているようだ。
「はぁ」
ぶつけどころのないため息をつくと、隣の席のいかにも頭の良さそうな男子にキッと睨まれた。へいへい、すんませんね。どちらかというとこの教室のほうがストレスになるのでは......という言葉は呑み込んだ。
スクールバッグから教科書と提出物を引っ張り出して、バッグだけロッカーへ入れる。
席へ戻ると、提出物がなくなっていた。
「あーちゃんおはよー。提出物、出しといたよ」
グッと親指を立ててニカッと笑うのは束だった。
「あーおはよう。ありがと」
軽く頭を下げてお礼を言うと「いいってことよ」と得意げに微笑んだ。まあ助かったのは確かだが、頼んでないです。
「広すぎんだろ、この学校」
そう呟きながら蹴った足は、虚しく空を切った。
自分のクラス〃1-2〃が見えてきた。
廊下の生徒用の棚にサブバッグを置き、ガラガラと教室の戸を開ける。
最初に目に入ったのは、目まぐるしく動き回る生徒たちだった。どうやら提出物を出したり、忘れ物をして断ったりしているようだ。
「はぁ」
ぶつけどころのないため息をつくと、隣の席のいかにも頭の良さそうな男子にキッと睨まれた。へいへい、すんませんね。どちらかというとこの教室のほうがストレスになるのでは......という言葉は呑み込んだ。
スクールバッグから教科書と提出物を引っ張り出して、バッグだけロッカーへ入れる。
席へ戻ると、提出物がなくなっていた。
「あーちゃんおはよー。提出物、出しといたよ」
グッと親指を立ててニカッと笑うのは束だった。
「あーおはよう。ありがと」
軽く頭を下げてお礼を言うと「いいってことよ」と得意げに微笑んだ。まあ助かったのは確かだが、頼んでないです。
