そうだ、同クラだった、天宮紗良(あまみやさら)ちゃんだ、あまり喋ったことは無かったが、覚えていた。美人でとても優しい子だ。


「覚えてるよ、紗良ちゃんだよね。一緒になれて嬉しい!」


そう言うと紗良ちゃんは眩しいくらいの笑顔を返してくれた。


懐かしくて、中学の話に花を咲かせていたら、気づいたらもうだいぶ人が集まっていた。


「席につけ〜、出席を取るぞ。ん?ひとり来ていないな。初日から遅刻とはいい度胸だ。」


私の後ろの席の人が来ていなかった。


ガラララ


「おい、もうベルはなったぞ。」


「すいません、寝坊しました。」


私は内心可哀想だなと思いつつ、その人の顔を見た。その瞬間、全身が熱を持ちはじめた。