「おまえブスなんだよ。」

「いつも泣いてて、弱虫だな!!」

そういって男の子達の手が伸びてきてわたしを叩く。

とっても痛くて毎日あざができた。

ブス。キモイ。ヨワムシ。ナキムシ。

いつもいつも男の子達はわたしに言っていた。

女の子達は自然にそんなわたしに寄り付かなくなった。

こわくて、こわくて。

伸びてくるその手がこわかった。

それから小学生になってわたしは誰とも話さなくなった。

いじめられるんじゃないか。またあんなめに会うんじゃないか…。

そんなことばっかり思ってた。

けどやっぱり寂しくて…。誰か、誰か一人のわたしに手を差し延べてくれるんじゃないか…。

そして、成ちゃんと出会った。

成ちゃんは偏見とかそんなのがなくってわたしの過去を聞いても、ずっと一緒にいてくれた。

けどまだ伸びてくる手がこわい。