それから、風は半には来てくれた。 汗をかいたスーツで、柑橘の匂いを漂わせながら 爽やかで、 いかにも好青年という感じで、 そりゃあモテるよね。と言いたいくらい。 「ごめん、お待たせ」 「そんなに待ってないよ」 カバンを持つ手とは反対の手でごめんとサインを仰ぐ。