レイがわたしのお弁当に手を伸ばし、
入っていたウインナーを自分の口に放り込んだ。

「……あ!」

「ぼーっとしてっからだよ。……ウインナーうま。」

モグモグと口を動かしながら言った。

その仕草が少し面白かった。

そういうイタズラでさえも、
なんだか可愛くて、
……ドキドキした 。


スーっと吹いた風が、
わたしとレイの髪を静かに揺らした。