竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~

 しかし、ミレイナはベッドの端まで行ってすくみ上がった。

(ちょっとこのベッド、高すぎじゃない!?)

 高い。
 思った以上に床が遠い。

 人型であればなんら問題ない高さなのだが、今は小さなウサギ姿。ここから落ちたら今度こそ足の骨が折れるかもしれない。
 さすがは竜王様の巨大ベッド、スプリングの厚さが半端ない。

「ララ、落ちるぞ」

 胸に抱き寄せられてミレイナは慌てた。

(近い、近いんですっ)

 しかも相手は超絶美形。
 さっきから視界に入れないようにと頑張っていたけれど、今のジェラールは寝間着のシルクのローブを着ており、全く色っぽいシチュエーションでもないのに超絶な色気を放っている。
 引き締まった胸元がチラリと見えて、ミレイナは慌てて目を逸らす。

(こんな状況で寝られるわけないでしょ!)

 寝ている間に部屋の構造を調べて脱出方法を検討しようと思っていたのに、計画が丸崩れだ。