まだ痛む足を引きずりながら椅子の影に隠れようとしたら、あっけなく腹の下に手を入れられて抱き上げられてしまった。
「ララ、寝るぞ」
そのまま抱かれて連れて行かれたのは、執務室と扉で続きになっている寝室だった。
竜王に相応しい装飾と豪華な絨毯が敷かれた広い部屋で、その中央にはミレイナの普段使いしていたベッドの五倍くらいの広さがある天蓋付きの大きな寝台が置かれている。
腕から逃れようともがいているとジェラールに床に下ろされた。
一緒に寝室に付いて来たフェンリルのゴーランが、慣れた様子で絨毯の上で丸くなっている。
(なるほど、あそこで寝るのね)
それを見て、ミレイナも同じように部屋の片隅、柱の陰で寝ようとした。
ところがだ。
せっかく辿り着いたのに、またもやジェラールに抱き上げられ、ポンと寝台に乗せられた。
(なぜっ!)
こんな姿になっているとはいえ、ミレイナも乙女の端くれ。若い男と同衾するなどとんでもない。すぐに逃げ出そうと試みた。
「ララ、寝るぞ」
そのまま抱かれて連れて行かれたのは、執務室と扉で続きになっている寝室だった。
竜王に相応しい装飾と豪華な絨毯が敷かれた広い部屋で、その中央にはミレイナの普段使いしていたベッドの五倍くらいの広さがある天蓋付きの大きな寝台が置かれている。
腕から逃れようともがいているとジェラールに床に下ろされた。
一緒に寝室に付いて来たフェンリルのゴーランが、慣れた様子で絨毯の上で丸くなっている。
(なるほど、あそこで寝るのね)
それを見て、ミレイナも同じように部屋の片隅、柱の陰で寝ようとした。
ところがだ。
せっかく辿り着いたのに、またもやジェラールに抱き上げられ、ポンと寝台に乗せられた。
(なぜっ!)
こんな姿になっているとはいえ、ミレイナも乙女の端くれ。若い男と同衾するなどとんでもない。すぐに逃げ出そうと試みた。



