竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~

 大きく開放されていると思ったその壁は、よく見れば薄らとガラスのような壁ができていた。きっと、魔法によるシールドだ。

 目を凝らしたが、視線の低いミレイナからは真っ暗な空しか見ることができず、そこからは何も読み取ることができなかった。
 丸い月がテラスをほんのりと明るく照らしている。



 そのときだ。

 カツカツと足音が聞こえてきてミレイナは慌てて近くのカーテンの影に隠れた。ドアを開けて入ってきたのは予想通り、白銀の悪魔と呼ばれる竜王、ジェラールだ。

「ん? あいつどこに行ったんだ?」

 フェンリルが立ち上がり、尻尾を振りながらジェラールに歩み寄る。そこにミレイナがいないことに気付いたジェラールは眉を寄せて部屋の中を見渡していた。

「ゴーラン。あのウサギはどこに行った?」