「どうしてもお会いしたいなら、通り道で待つしかないわね」

 リンダは両手を天井に向け、肩を竦める。

「なるほど。通り道で待つ……」

 ミレイナは考え込むように顎に手を当てる。
 このときリンダは、まさかミレイナが本気で廊下でラルフを待ちぶせするとは思ってもいなかった。