「結那ぁ〜、私もうやってけないよぉ〜」



2年生になった。


新しいクラスの名簿が貼られている掲示板の前で半泣き状態になっているのは、麻里。


美波と美妃と私は2組になったんだけど、麻里だけ1組で、離れてしまったのだ。



「麻里なら大丈夫だよ!」


「美波は他人事なんだからぁ〜!」


「クラス違うって言っても、隣のクラスでしょ?いつでも遊びに来ればいいじゃん!」


「美妃優しいよ〜、うわーーん」



麻里が美妃に抱きついて、美妃がよしよししてあげている。


面倒見いいんだよなぁ、美妃って。


麻里と離れたのは残念だけど、美波と美妃と一緒になれて安心した。



「麻里、教室まで一緒に行くよ!」



私が声を掛けると、結那ぁ〜と抱きついてくる。



「私の結那に手ぇ出さないでもらえる?」


「美波冷たくない!?」


「美波は今年も拓海くんと離れちゃったから寂しいんだよね。変わりに私がいるよ?」


「結那大好きぃ〜!」


「ほらそこイチャイチャしないよー」



そんな会話をしながら4人で教室まで歩いた。



「じゃあ、私はここで! 新しい友達沢山作ってみせる!」


「うん、頑張ってね!」



麻里と別れて、3人で教室に入る。