「……あっ⁉︎ なんだっ……どうしたっ!」
「——もうっ! 美空っ!」
「だって知らなかった! あたしの知らない所でそんな!」
「ああ⁉︎」
「本当なの佑影! ずっとあたしのバイト見てたの⁉︎ あたしのせいでケガしたの⁉︎」
「……っ、おいグリム!」
「ごめん……だって……」
「……佑影、 ごめん、 あたし……」
あたしはどんより下を向く。
「……ハア、 ……チッ、 そんな訳ねぇだろーが!」
怒ったように佑影はあたしにそう言った。
「……え?」
「オレはそんなに暇じゃねぇし。ずっと見てるとか……出来る訳ねえだろ!」
「……だって、 グリムが……」
「さあな、起きてても寝言いう奴だ。おかしな夢でも見たんじゃねぇのか?」
「佑影っ、」
「でも、その手は? どうしたの?」
「……こ、 れは……」
困ったように佑影の眉間にシワが寄る……
「……噛み付いたんだ、 自分でな」
「……え?」
「腹が減ってたんだ。 よくある事だ」
「よくあるって……佑影はバカなの?」
「お前に言われたくねぇなっ!」
「だって、 変!」
「お前よりはマシだっ!」
唖然とするグリムの前、
あたしと佑影はよく分からない言い争いを繰り広げた。


