「信頼のおける風紀委員さんだからこそ打ち明けたんだ。 だから今回は大目に見てくれないかな?」
「そういう事なら、 もちろん……」
「ありがとう。 理解ある風紀委員さんで良かったよ」
湧人はにこっと笑ってみせる。
風紀委員はますます顔を赤くして素早くそこから立ち去った。
「……ありがとう、 湧人……」
「ううん、これぐらい何とも。 それよりカラコンは持ってきてるの? 美空、 あんまり目立っちゃだめなんだろ?」
「うん、何個かバッグに入ってる」
あたしは途中にあるベンチでごそごそバッグをあさる。
素早くカラコンを装着した。
「……ん、完璧」
さっきみたいな作り笑いじゃない、自然な笑顔に見とれてしまう。
そういえば最近、笑ってる湧人が増えた気がする……
「どうかした?」
「……ううん、別に」
「あっ、それより昨日どうだった? LINE……メールしたんだけど……」
「……え?」
「ほら、緊急の仕事」
「あ〜、うん。 カミツキガメが逃げたんだ。 それで危険で緊急で」
昨日の事を話しながらあたしは湧人と廊下を歩いた。


