その後、あたしはメールのやり方を湧人にじっくり教えてもらった。
なかなか覚えられなくて、それでも湧人は何度も何度も教えてくれて……
そうこうしているうち、あたしに電話がかかってきた。
一樹から、一緒に晩ご飯を食べないかという誘いの電話で、湧人の家にいると言ったら、車でここへ迎えに来た。
会うのが二度目らしい一樹と湧人は、何か内緒でコソコソ話して……
その後、あたしは運ばれて……
「……ウマっ、やっぱアニキの料理最高だな!」
今は一樹と奏太が暮らすマンションで一緒に晩ご飯を食べている。
テーブルに並んでいるのは一樹が作った彩り鮮やかな料理たち……
家が近所だからか、一樹は仕事がない時はよくこうやって晩ご飯に誘ってくる。
「お口に合いませんか?」
さっきから手が止まったままのあたしに気付いて一樹が顔を覗き込んだ。
「……あ、ううん、すごくおいしい」
「だったらお前はもっと食っとけ!」
奏太が料理を取り分けてズイッとそれを差し出してくる。
「……え、 ……あ、」
「……たく、お前は相変わらず痩せ過ぎだぞ! そんなんじゃ大きく……って、なれんだよな? 年齢止まってるだけで体重は……ん? 身長は伸びねえのか?」
奏太が“う〜ん?”と首をひねる。
あたしは取り分けてもらったミートローフを食べ始めた。


