「家はもともと古い家だったし、だいぶ傷んでもいたしね。 だけど婆ちゃんは……後で思えば兆候があったのに、気付いてやれなくて……」
「…………」
「生きてたらきっと喜んだだろうな……婆ちゃん、美空のこと大好きだったから……」
切なそうに語る湧人。
遅れてあたしはハッとする。
「……じゃあ、湧人はずっと一人……だったの?」
探るようにそう聞いた。
「……え、 ……ああ、 でも別にずっとって訳じゃ……たまに父さんも帰って来てたし、メイドさんたちもいたしね」
「でもっ、」
「案外、人って慣れるもんだよ……寂しさに」
そう言って湧人は目を伏せる。
「……それよりこれすごいね。 まだ市場に出回ってないやつだよ」
また、あたしのスマホをいじり始めた……


