「あ〜、この屋敷に入ったのは初めてだから、落ち着かなくて……」
「ああ、そういえばそうだったね」
「ずいぶん前と違うんだね。 広いし、なんか外国っぽい。 知らない人もいるし……」
「日本家屋じゃないからかな。 あの人たちはメイドさんだよ。 何人かは住み込みで働いてもらってるんだ」
「……メイド……」
あたしが来た時、何故かそのメイドさんたちの顔がピリッとした。
すぐに笑顔になったけど、引きつった笑顔というか、内心探るような目であたしは見られたのだ。
「……ふうん。 ほんと、前とは違う」
「……? この家、あんまり好きじゃない?」
「ううん。この家もいいけど、前の家も好きだったから。 あの家、今はどうなってるの? ……あっ、そういえばお婆ちゃんは⁉︎」
すると湧人は表情を変えた。
沈んだような、急に暗さが前に出る。
「……死んだよ、婆ちゃん……脳梗塞で。 家もここに越してから取り壊したんだ」
「……えっ、」
あたしはすぐには状況が飲み込めなかった。
そんなあたしに湧人は言葉を付け加える……


