SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

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「……そっか、そういえば言ってたね。父さん帰ってきたら、またここに住むって」


その後、あたしは屋敷の中に案内され、あたしの住むアパートより広い湧人の部屋で甘い紅茶を飲んでいた。

目の前では湧人があたしのスマホをいじりながら、ぽつりぽつり、今度は自分の事を話してくる……


「三年くらい前かな。 無事に父さんの会社も再建できたし、やっとね」


「……それで、 その父さんは?」


「ああ、まだしばらく海外。 世界中飛び回ってるよ」


「……そう、なんだ……」


あたしはそっとティーカップを置く。
落ち着かない気分で、また湧人の部屋を見回した。


整えられたきれいな部屋だ……


黒、白、グレーのモノトーンな色使い。

あたしが今いるリビングみたいな部屋とは別に、間仕切りされた部屋の奥には机とベッドが置いてある。


「……どうかした?」


手を止め、湧人がこっちを見た。