SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を


「ねえ、今日一緒に帰らない?」


ぼーっとしたままのあたしに湧人はさらりと聞いてきた。


「……おいッ!」


「これからは正々堂々、フェアプレーでいいだろ?」


「……っ、」


「……? 一緒に帰る?」


「うん。 見せたいものがあるんだ」


「……見せたいもの?」


言いながら、あたしは“う〜ん?”と考える。


「でも、いいの? 佑影と一緒に帰らないと、逮捕されるか、食べられるって聞いたけど……」


あたしは佑影からキツく言われていた事を湧人に話した。


「……? 逮捕? 食べられる?」


「うん。 何かの決まりであたし……逮捕されるんだって。

それとこの学校には、のっぴきならない魔物がいて、放課後は一刻も早くって。 佑影と帰らないと骨ごとバリバリ食べられるって。

だから佑影とさっさと一緒に帰ってたんだ」


「決まりで……魔物……」


「……っ、」


バツの悪い顔をする佑影。

そんな佑影をひと睨みして、湧人は再びあたしに目を向ける。


「美空? そんな決まりはどこにもないし、のっぴきならない魔物もいない。 逮捕も、食べられたりもしないから、佑影と帰らなくて大丈夫だよ?」


さとすようにあたしに言った。


「……本当?」


「うん、本当」


「じゃあ、一緒に帰りたい。いいでしょ佑影?」


あたしが聞くと佑影はフン! とそっぽを向く。


「美空の自由だと思うけど?」


「……勝手にしろ!」


横を向いたまま、諦めたように佑影は言った。