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「……えっと、今日は猫が一匹か……」


渡された情報ファイルの写真を見る。

あたしは、目がタレ目になる面白メガネと、鼻毛がボーボーに伸びた付け鼻をつけて社長の前に立っていた。


「実はもう一件依頼があるんだがコレは……」


「なに?」


「インコだよ。四日前に逃げたって言うんだ。さすがにこんなに日が経ったんじゃ……。 そうじゃなくても鳥なんて見つけられた試しがないからね。さすがのキミも難しいと……」


「やる。あたし捜すの得意だから」


「そうかい? キミがそう言うなら任せるよ」


上機嫌に社長は笑う。

あたしは追加された情報ファイルに目を通した。


“ 空巣太郎ペット探偵事務所 ”


あたしは今ここでペット探偵のアルバイトをしている。

あたしの得意なESP探査を使って、行方不明になった動物たちを探すのだ。

依頼されたものは今のところ100パーセント見つけているから、たまに入る仕事でも生活に困らないぐらいのお金はちゃんともらえていた。