……キスか……
……仕方ない……
なんだか嫌な気分だけど、言われるがまま、あたしは生徒会長に顔を近付ける。
そして、
「……っ……」
息を止め、軽く触れる程度のキスをした。
……! ……うっ……
触れた途端、悪寒が体を駆け巡る。
……なんだこれ、
……やたら気持ち悪いけど……
こみ上げる吐き気にあたしはパッと顔をそむける。
「ごちそうさん」
満足そうな生徒会長。
……? ……あれ?
何故か空気が変わった気がした。
訪れた異変に、あたしはそっと眉を潜める。
すると、
「……み、く……」
後ろから囁くような声がした。
……⁉︎
すぐにあたしは振り返る。
そこには信じられないといった顔の湧人が呆然とあたしを見つめていた。
「……ゆう、と?」
なんか湧人の様子がおかしい。
並々ならぬ緊張感の中にいろんな表情が見え隠れする。
「……くっ、 くくっ……」
その様子に何故か生徒会長は笑い始めた。
「一矢報いるとはこの事だな。 あ〜あ、おかげで元気になった」
そう言うとそこからスタスタ立ち去ってゆく……
——シン……
取り残されたあたしたち。
沈黙が空気をだんだん重くする……


