「じゃあ、アンタは気にしてる? あそこにいる先生の事……見て、今日はやけに唇が赤いよ? あっちにいる男子生徒は? うれしそうだけど何かあったのかな? あの女の子、顔色悪いけどどうしたのかな?」
「知るかそんな事っ!」
「だから、そんな事なんだ」
「……は?」
「みんなも同じで、黒崎蓮の事はそんな事。 そんなに気にしていられない」
「…………」
口を半開きに言葉をなくす生徒会長。
その顔は呆気に取られたような、疑うような表情だ。
「ねえ、だからもうダメ人間なんかやめたら? 本当はダメじゃないんだから」
「……ダメ、 じゃない?」
「うん。 黒崎蓮はダメじゃない。 だから早くお風呂に入るんだ」
「……風呂……」
……うん。
生徒会長の顔に気力が戻り始めてる。
「良かった。 助けてって、お願いされたからどうしようかと思ったけど……」
「……?」
「心配してるコもいるんだよ。 良かったね、そのコは黒崎蓮の事が好きなんだ」
「…………」
「だからそのコの為にも早く元気にならなくちゃ」
少し眉根を寄せた生徒会長がまっすぐあたしを見つめてる。
……と、
その視線が次第にズレて……
何かを捉えたようにあたしの後ろで固定された。


