……う〜ん……
あたしはぼーっと考える。
ちょっと騙された感じはあるけど、確かに約束は約束だ。 それに……
あたしは秘策を思い出す。
要はあいつが一番にならなければいいだけだ。
「よし! あたしが一番に——」
思い出してハッとする。
……そうだった、 今、 あたし……
「どうしよう、 不安定……」
今朝からESPが使えなくなっているのに気が付いて、あたしはガクッと肩を落とした。
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「ねえ! 明日のテスト頑張ってくれない?」
教室に戻ったあたしはグリムと佑影に訴える。
「なんだ急に」
「どうしたの美空?」
「だって二人、あたしより年上だし、頭いいでしょ? だから頑張って一番になって欲しいんだ」
「……は?」
「美空? 年上だからって頭がいいとは言えないよ?」
「じゃあ、一番になれないの?」
「何故一番にこだわる」
「美空? 何かあった?」
「……うん、 実は……」
あたしは生徒会長とのあの約束を二人に話す……
「……は⁉︎ バカかお前!」
「もう〜、よりによって何でそんな約束しちゃったの……」
二人は呆れた顔をした。