“……う゛う゛う゛〜〜……”
“……オ゛オ゛オ゛〜〜……”


「……ハァ、」


いつもならすぐに追い出すのに、

今日はなんだか、とても魅力的に思えてくる……


“……う゛う゛う゛〜〜……”
“……オ゛オ゛オ゛〜〜……”


「……あたしを、 どこかに連れていくの……?  ……いいよ、行こう。 一緒に行こう……」


あたしは死霊たちに手を伸ばす……


——ピンポーン……
ドンドンドンッ!!


「……っ!」


突然のチャイムとノック音があたしの意識を引き戻した。


——ピンポーン、ピンポーン……
ドンドンドンドン!!


何度も鳴らされるピンポン、ドアを叩く音に、あたしはフラフラになりながら玄関まで地べたを這って歩いていく……


——ガチャ、

「……っ、」


ドアを開けたと同時に目眩がして、そこにいた人物の胸に倒れ込んだ。


「……っ、美空⁉︎ どうしたの美空!」


「……ゆう、と……?」


そこにいたのは湧人だった。

湧人は焦ったようにしながら、それでもしっかりあたしを抱きとめている。