SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を


「自分の力で何とかしようって、そう思って頑張るのはいい事だと思うよ。すごい事だとも思う……でも、頑張りすぎるのはちょっと……」


「……?」


「迷惑かけたくないって思うのかもしれないけど、周りは美空が思うほど迷惑だなんて思ってないし、むしろ頼ってくれた方が……言ってくれた方がオレはうれしい」


「……うれしい?」


「だから、困った事があれば遠慮しないで何でも言って欲しいんだ」


「…………」


もうとっくに信号は変わっている。

二度目の赤信号を横目にあたしは首を傾ける……



「……ごめん、あたし。 別に遠慮してる訳じゃないんだけど、時間が経つと忘れちゃうっていうか……。 確かに何か困っていた気がするんだけど……でも、本当に何でも言っていいの?」


「うん、何でも」


「じゃあ待って、思い出す……なんだったっけ……あたし、えっと……」


「…………」


「困った事、困った事……あれ、 ……そういえば…………あっ!」


やっとあたしは思い出した。


「そうだそうだ、そうだった……そういえば、あたしすごく困ってるんだ……」


「……? なに?」


「湧人、 今から時間ある? あたしの家に来てほしいんだけど」


「……え⁉︎」


「だめ、 かなあ?」


「……だめ、 じゃないけど……いいの?」


「うん、来て! あたしすごく困ってるんだ!」


青信号。

あたしは湧人を連れて家に帰った。