SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を


……?

その目は以前の自信満々な感じではなく、ほんの少しだけためらいがある。


「……とはいえ、一度は諦めてやろうと思っていた。 全く、まさかあいつ……橘まで出てくるとは……」


目をそらし、男は“ハァ”と息を吐いた。


「……え?」


「他の奴ならともかく……あいつに出てこられてはオレも只では済まないからな」


「……なんなの? 湧人が、何かしたの?」


「……まあ、ひとたび敵だと認識すれば冷淡になるのは違いない……こうなってはよほど注意しなければこっちが命取りになる……」


スッと壁から手が離れる……

反転し、男は力なくもたれかかった。


「……どう言う事?」


「もう強引には出来なくなった……という事だ。お前にとっては良かっただろうがオレは相当参っている……」


「……え?」


「頭では分かっているが、どうしてもお前を諦めきれなくてな。 だから頼む、オレにチャンスをくれないか……」


「……チャンス?」