第2話 始まり

家に帰って、私は1人で妹の持っていた少女漫画を読んでいた。
「どうしたらいいんだろう、、!」
多分、私が岩崎君に抱いてる気持ちはそうゆう気持ちじゃ、ない。
(答えに迷ってるんじゃない、答え方に、迷ってる。)

ずっと恋なんてしてこなかったからこの気持ちがもしかしたら恋なのかもしれないけど、それもよくわからないし、難しい。
自分だけ恋をする機能をどこかに置いてきてしまったんじゃないか、。みんなが恋バナをする時はいつも思っていた。

次の日。
出した結果を胸にしまったまま6時間の授業を終え、早く来ていた岩崎君に声をかけた。
「おい、部活なんだけど」
「甲斐。」
「どこ連れてくんだよ」
甲斐。甲斐安哉。
吹奏楽部の部長で、岩崎君のパートの先輩。
「すぐ済むから!」
そう言ってグイっと岩崎君の手を掴んで走る。

「先輩ッ、!」
「どうしたの?」
少し戸惑ったような声に足を止めて彼を見た。
「っ、あの手が痛い、。」
(あ、)
緊張のせいで、凄い強く手を掴んでいたらしい。
「ごめん!」
「大丈夫です、それで、、話って、?」

一瞬沈黙が流れた。

「ごめんなさい。」
昔から、好きな人が出来たことなくて。正直好きの意味とかもよくわかってない。そんな状態で、本気で自分の事を好いてくれてる人とは付き合えない。
「例えあなたがそれでもいいと言ったとしても。だから、ごめんなさい。」