第1話 告白

「俺、先輩が好きです。」

帰りのHR終了と部活が始まる時間の間。
私は人生ではじめて、告白というものを体験した。
(どうしよう、、)
こんなこと言ってはなんだが、彼は面白いし顔もいいし結構いい後輩だなと思っていた。でも、。


昼休み。
咲麗とお弁当を食べていると後輩、岩崎拓叶からLINEが来た。
『今日部活始まる前、屋上階段前にきてもらえませんか。
突然の事に驚きながらその場へ向かったら、

人生初の告白をされた。


私は黒住里羽16歳早生まれの高校2年生。
今まで恋なんて1度もしてこなかっただけに、突然すぎる告白に戸惑っている。

(正直、恋愛的な好きがよく分からない、。)
昔からずっと。友達がクラスの男の子を好きだと言っているのを聞きながら何が好きって気持ちなのか。全く分からないまま生きてきた。

「先輩の気持ちが固まってないなら、俺、いつまででも待ちますから!」
「、、うん。」
岩崎君は黙り込んだ私に気を使ってかそんなふうに言った。

「ちょっと、時間かかるかもしれないけど。ゆっくり考えてもいいかな。」
私は動揺を見せないように無理くり微笑みながらそう告げて、あとありがとうね。と呟いた。