「え!?なにそれすごい!!
私そんなの見えたことないよ〜」

「ほら、すぐそうやっていじけないの。
何冊も小説読んでみると浮かんでくるようになるよ。

しかも小説ははっきり結末が書いてあるものもあるけど、書いてないものもあるの。」

「じゃあはっきり結末がないものってどういう終わり方してるの?
え?そのまま終わったらすごいモヤモヤしない?」

「人によってはモヤモヤする人もいるかもね。
でも作者は読者に対して好きなように捉えてほしいって意味を込めてそういう終わり方にすることもあるの。」

「えぇ、ちょっと私には分からないや。」

「んー、例えば「あなたを想い"空"を見上げ泣いている」って文章があるとするでしょ?

その場合ユウならどんなふうに捉える?」

「んー私ならその主人公が女の子だとして、彼氏が亡くなってしまってその彼氏がいるであろう"空"を見上げて悲しくて泣いている、かな?」

「うんうん、その可能性も十分あるよね。
私は、付き合ってる時の一番の思い出が"空"だとして、彼氏に振られてその彼氏との思い出の空を見上げて悲しくて泣いてるって捉えるかな。

これが捉え方の違い」