先生がいてくれるなら①【完】


わざとなのか、それともそうでないのか──波打ち際を歩いていた時と同じように、歩くたびに私と先生の指先が撫でるように擦れるのがやっぱりくすぐったくて、私は繋がれた指をじっと見た。


それに気付いた先生が「ん?」と言って私の顔を覗き込む。


なんでもない、と言う風に私が頭を横に振ると「ふーん」と言って親指で私の手の平をスルッと撫でた。


「~~~~っ!」


くすぐったくて恥ずかしくて、私が抗議の表情で先生の顔を見ると、先生は意地悪な顔で笑っている。



あ、あれかな、この人は悪魔かな。


綺麗な顔をして人をいじめる悪魔なんだ。きっとそうだ。