先生がいてくれるなら①【完】


時折、大きめの波が来て私の素足を掠めていく。


砂浜の柔らかい感触が足裏に心地良い。


さっきより少し海に近づくと、また波がやってきて今度は私の足首までしっかり濡らしてまた去って行く。


「気持ち良いですよ、先生~」


そう言って先生の方を振り返ると、先生は「お子ちゃま!」と笑った。


いいも~ん、お子ちゃまで。


気持ち良いし、楽しいも~ん!


私が先生に向かってべーと舌を出すと、先生はギリギリ濡れない所まで近寄ってきて、手を差し出した。



──ん?


それは、どう言う意味ですか?