「この人、リョウさんの奥さんで、有紀さん」
「はじめまして、よろしくねー」
「はい。こちらこそ、よろしくお願いします」
「いいね~、女子高校生だぁ、可愛いね~」
ユキさんはとても嬉しそうに笑って私の頭をフワフワと撫でる。
「孝哉が女の子連れてくるなんて、天変地異の前触れだね~」
リョウさんも同じ事を言ってた気がする……仲の良い夫婦なんだなぁ、羨ましい。
「明莉ちゃん、こいつに騙されちゃったんだねー、可哀想に。よし、私が助けてあげるよ!」
ユキさんはそう言って、私をぎゅっと抱きしめた。
「え、えっと……」
私はユキさんに抱きしめられながら、あわあわとユキさんと先生の顔を交互に見る。



