先生がいてくれるなら①【完】


階段を降りると1階は雑貨屋になっていて、入り口付近には生花も売っている。


とてもおしゃれで洗練されていて素敵な雰囲気のお店だ。


店内をぐるりと見回すとお店の人らしき綺麗な女性が、階段を降りてきた私たちに気がついて作業の手を止めた。


「あ、やっぱり孝哉だ。さっき接客してた時に入ってきたときから、似てるな~って思ってたんだよね」

「ご無沙汰してます、有紀さん」

「ほんとだよー。もう2年以上来てないじゃんー。忘れられたかと思った」


ユキさんと呼ばれた人は、先生の肩にポンと手を置いた。