先生がいてくれるなら①【完】


「せっかくここまで来たんだし、晩飯も食ってくだろ?」

「そのつもり」

「おー。じゃあ久々に俺様が腕を振るいますかねぇ」


リョウさんは腕まくりをしてニヤリと笑う。


「まだ時間あるから、二人でちょっと散歩でもして来いよ。1階にユキもいるし、声かけてやって」

「分かりました。じゃ、リョウさんも仕事して下さいよ」

「うっせぇ、お前が来なきゃちゃんとやってたわ」

「どうだか。立花、行こう」

「あ、はい。い、行ってきますっ」


私がリョウさんに挨拶をすると、リョウさんは手をヒラヒラと振った。