先生がいてくれるなら①【完】


な、なにこのやり取り!?


何だったの、今までの重苦しい雰囲気は一体なに!?


「せ、せんせい……」


ひとりついて行けていない私が哀れな声を出すと、先生とリョウさんは同時にニッコリと微笑んだ。


そして先生が「この人、ここのオーナーの日下部亮二さん」とリョウさんの事を紹介してくれた。



オーナーの、くさかべ りょうじ、さん。

はい、覚えました。



「 “リョウさん” で良いからね、明莉ちゃん」


リョウさんはそう言ってニッコリと優しく笑う。


私は「はい」と頷いた。