先生がいてくれるなら①【完】



「あははは! お前、ほんとからかい甲斐あるわ」



「──は!?」


「もういいよ。俺普段食べないから、もうさっきのでお腹いっぱい。あとはお前が自分で食べろ」


先生は笑いながらてをヒラヒラと振って、また椅子を転がして自分の机へと戻って行った。


「あ、そうだ」


先生が顔だけをこちらに向ける。


その時にふわりと前髪が揺れて、先生の綺麗な瞳がチラリと見えた。



ドキンっ──

私の心臓が、また激しく動き始める。